ユーザビリティテスト 実施風景
四肢障害、お1人目のテスト風景です。
両手の親指・人差し指・中指の計6本が動くとのことで、この指を使って、大きなトラックボールを操作してWebサイトを閲覧されました。
腕を自分で動かすことは出来ないので、キーボードは使えません。
代替えとして文字入力時には画面に表示させたスクリーンキーボードを使われていました。
四肢障害、お2人目のテスト風景です。
指が自由に動かせないので、マウス・キーボード共にそのままでは使用できません。
その為、手にペンをくくりつけて、マウス操作の代わりとしてタッチパネルを使用してWebサイトを閲覧されました。
文字入力はこのペンを使って、PCのキーボードを使用されていました。
視覚障害、弱視のかたお1人目のテスト風景です。
Windowsのユーザー補助で画面上のオブジェクトやテキストの拡大を選択して、設定を変更されました。
また、ブラウザの文字も最大にして、画面に目を近づけてWebサイトを閲覧されました。
#文字サイズが変更できないWebサイトの閲覧は厳しいそうです。これは弱視のかたに限った話ではなく、高齢になって小さな文字が読みづらくなったかたも同じですね。
目が疲れませんか?と質問すると、「疲れます」と言われましたので、読み上げソフトの利用も考えてみたらいかがでしょうかとお話ししました。
慣れるまではちょっと大変かなと思うのですが、慣れると楽だそうです(と次に出てこられる弱視のかたが話されてました)
視覚障害、弱視のかたお2人目のテスト風景です。
読み上げソフトを利用されているので、文字サイズなどは変更なしです。
画面に目を近づけるのは、文字入力の時の確認などだけでした。
視覚障害、全盲のかたお1人目のテスト風景です。
MS-DOSの頃から使われているとのことで、パソコン操作、読み上げソフトの操作とも非常に早かったのが印象的でした。
新聞などの印刷物を読むことが出来ないので、Webサイトで情報を収集できるのはとても助かるとのこと。
いろいろな新聞社のサイトなども毎日チェックされている様子でした。
最後に、視覚障害、全盲のかたが3名、弱視のかたが1名、某所に集まっていただいてのテスト風景です。
備え付けのパソコンと読み上げソフトがあるとのことで、それを使わせていただいてのテストだったのですが、事前確認せずに実施してしまったのがいけませんでした。
OSがWin98、ブラウザはIE5、通信環境がダイアルアップ。
アクセシビリティ対応のためCSSを使っているのですが、これがIE5ではうまく読みとれません。
ここにさらに読み上げソフトが絡むと、ほとんど何を言っているのかわからない聞き取れない状態になってしまいました。
せっかく集まっていただいたのに、これでは申し訳ない。
何とかならないだろうかとスタッフ一同右往左往したのですが…
結局なんともなりませんでした。
ほんとにほんとにすみませんでした、皆さん。
事前準備の大切さを痛感すると共に、テスト用の自前のPCと読み上げソフト・通信環境が欲しいと切実に思った1日でした。
●ユーザービリティテスト(1)…総括
●ユーザービリティテスト(3)…改良点(抜粋)
(文責:山口)